展示資料のご案内

展示資料
京菓子資料館の常設展示として、「和菓子のあゆみ」を公開しております。
古代から続く木の実や果物といった「果子」、奈良時代に遣唐使によりもたらされたと言われる「唐菓子」、鎌倉時代に禅とともに伝来した「点心」、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて布教や貿易を目的に渡来したポルトガル人・スペイン人によりもたらされた「南蛮菓子」、そして江戸時代現在の菓子に使用される砂糖や寒天といった「原材料の登場」と、上方の町人を中心に繁栄した元禄文化により確立と広がりを見せた「京菓子」。
その現在に至るまでの和菓子のあゆみを資料や絵図、菓子見本などを用い、わかりやすくご紹介致します。 皆様のご来館を心からご祈念申し上げますとともに、併せまして、菓匠の技「糖芸菓子」の世界をどうぞお楽しみ下さい。
展示品一例 □「諸国名物菓子集」(京菓子資料館蔵)
□工芸菓子「春秋」「藤花図」など
□製作道具「木型」「抜型」など。
展示資料
資料が伝える和菓子の歴史
展示室は2階にあり、和菓子の歴史が多彩な資料で紹介しています。
干菓子の形を作るための菓子木型や、菓子のデザインを描いた図案帳、御所や公家へ菓子を納める際に用いられた螺鈿や蒔絵の施された菓子入れなど、資料はどれも京菓子店ならではの珍しい品ばかりです。
菊紋入 公家使用重箱
「菊紋入 公家使用重箱」江戸時代末期(勧修寺家より伝来) 注文を受けて作った菓子を公家へ収める際に用いられた重箱。 全面を金粉で彩られた蒔絵の逸品です。
デザイン
図案帳は菓子のデザイン集であると同時に、客に見せるカタログの意味も持っていました。 オーダーメードが主流であった京菓子において、図案帳は店の菓子を具体的に紹介すると共に、このようなものも手がけられますよ、と客に店の技術をアピールする意味も持っていたのです。どれもカラフルな色使いで丁寧に描かれたイラストが添えられており、一種の絵画帳のような雰囲気も持ちあわせています。
再現菓子
図案帳からの「再現菓子」
京菓子資料館の特徴的な展示が「再現菓子」です。どんなに貴重な文書でも、文字情報だけではなかなかイメージがしにくい部分があります。

そこで京菓子資料館では、職人が参加し、資料の記載を基に実際に菓子を制作して展示を行っています。職人が制作している分、クオリティは折紙つきです。再現菓子は随時新たに作成し、数を増やしております。
糖芸菓子
京菓子の最高峰「糖芸菓子」
京菓子資料館の展示品で最大の糖芸菓子「華燭」。
周りには鶴や亀、紅白の帯などをモチーフにした菓子も並べられています。こちらは結婚式の際に出席者向けに配られた菓子を再現したものです。


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